デザインフォワード

デザインの視点から商品やサービスのマーケティング事例を考察するブログ

海外メガバンクの最新Fintechサービス「Finn」がミレニアル世代に人気の理由とは?

 「Finn」とは?

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「Finn」はアメリカの主要銀行JPモルガン・チェースによるスマートフォンアプリを用いたインターネット銀行サービスです。JPモルガン・チェースの支店がない中西部ミズーリ州セントルイスの居住者を対象に試験サービスを始めて、今後全米に対象を広げる予定です。

口座開設から貯蓄プランの設定まで、これまで支店で提供していたサービスの多くをアプリ上で済ませられ、出費の感想を絵文字で表す機能などスマホに慣れ親しむ若者世代を主要ターゲットとしています。スマホにはお金の使い道を分析する機能もあり、「お金の管理に必要なこと全てをスマホで済ませられる」と謳っています。App Storeでは5段階で4.5の評価がついていおり、ミレニアル世代を中心に支持されています。

人気の理由とは?

「Finn」が成功をおさめた理由をデザインの視点から考察します。 

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消費の価値転換

「Finn」は一つひとつの消費に対して

必要度「WANT(必要ではなかったが欲しかったもの)・NEED(必要なもの)」と

幸福度「マイナス・ゼロ・プラス」の計6通りの属性を記録します。

これにより自分がどの程度無駄遣いしているかがWANTを見れば分かったり、どの程度ポジティブな感情でお金を使えているかが分かることになります。

結果的に従来は十把ひとからげにされていた「消費」を自分なりに解釈することができるようになり、「よりよい消費をする」という消費に対する新たな価値を提案し、消費の価値転換を行っています。

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預金のサービス化

従来銀行などの金融機関は旅行積立やマイカー積立といった形で目的を持った預金を生活者に提供してきました。

一方、「Finn」は積立の項目を自分で設定(「彼氏へのプレゼント」や「半年に一回の一人焼き肉」など)できるのはもちろん、上記の6つの属性を組み合わせることによって、「WANTで感情ゼロの買い物をした時に、「彼へのプレゼント」用に5ドル積み立てる」といった生活者の欲求に寄り添った預金積立のサービス化が可能です。

このような預金のパーソナライズ化によって、スマホによる編集を抵抗なく行うミレニアル世代のニーズにこたえたと言えるでしょう。

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