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鵜呑みで導入は危険?日本企業が陥りやすいデザイン思考の欠点とは

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日本企業にも導入が進むデザイン思考とは?

よりよい未来を実現するための実践的・創造的な問題解決や解決の創造について手法であるデザイン思考はデザイナーがデザインする過程で用いる特有の思考として20世紀中ごろに確立されました。
その後、デザイン思考の元祖であるIDEO社を創立したビッド・ケリーによってビジネスの分野で広まっていき、2010年ころから日本の企業にもデザイン思考の普及が始まりました。
海外ではSAPやIBMといったITベンダーが顧客との関係構築・課題定義のプロセスとして用い、日本では富士通や日立といったベンダーに加え、電通や博報堂といった広告代理店も導入しています。
このように日本企業にも導入が進むデザイン思考ですが、陥りやすい欠点がいくつかあります。

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デザイン思考の欠点①フレームワーク症候群

デザイン思考のワークショップ等をやるとカスタマージャーニーマップなど付箋や模造紙を用いて可視化・図解する機会が多くなります。
しかし、これらの目に見えるところにばかりに気をとられてしまうと、デザイン思考をマーケティングでいうSWOT分析や3C分析のようなフレームワークの集合体としてとらえられてしまいます。
「本質的な課題の発掘」や「素早いプうろとタイピングによる試行錯誤」といったデザイン思考の本質を見失ってしまい、デザイン思考を実践するための手段であるツール類が目的化してしまいやすいという欠点がデザイン思考には内在しています。

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デザイン思考の欠点②ビジネス面の欠如

デザイン思考は(潜在)ユーザーの観察から気づきを得て、そこから課題を定義してアイデアを出していくというプロセスをたどります。ユーザーの実際生活を行動観察したり、その生活を自身で体験してみるなど、基本的には一人単位のターゲットを起点として考えを進めていきます。
したがって、そのユーザーが世の中にどれだけいるか、そのアイデアがどれだけの売り上げをあげられそうかといった視点がかけてしまいやすくなるというのが2つ目の欠点です。
本来はアイデアを実証実験や簡易なユーザーインタビューを用いてプロトタイプ的にユーザーの反応を見ていくのですが、このような数字・ビジネス面での欠点を補完するのは欠かせないステップです。

デザイン思考の欠点③日本企業文化との乖離

日本企業はウォーターフォール型の意思決定プロセスが主流であり、必ずうまくいきそうなものしか市場に出さないという考え方が根強く残っています。
デザイン思考は社会と直接関わり、小さく試しながら精度を上げていくというやり方なので、その企業文化との乖離はとても大きいと言えます。
デザイン思考が悪いわけではないですが、このギャップを埋める必要があるのはデザイン思考導入の際のリスク(欠点)といえます。
近年の日本企業はアクセラレータープログラムなど、既存のプロセスとは別筋のものとしてプログラム化することで、このリスクを回避しています。

まとめ

日本企業にも導入が進むデザイン思考ですが、上記のような欠点に陥らないようにしていくことが重要です。ツールではなく考え方として定着すれば、どんな分野であっても世界中どの国でも市場開拓が可能になる画期的な手法なので、上記に気を配りながら着実に身に着けていけるように頑張りましょう。